• ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室

学級通信「ぼうぼうどり」が出発点

2017年1月29日

学級通信を初めて出したのが、赴任して3か月過ぎた1983年7月13日であった。高校1年生を担任し、最初から生徒と私の考え方が正面からぶつかる状況が続いていた。それをなんとか解決したい、自分の思いを理解して欲しいという気持ちから、学級通信「ぼうぼうどり」を発行した。最初は理解されるどころか、ゴミ箱に捨ててある状況だったが、とにかく辛抱強く、自分のメッセージを載せて発行し続けることで、時間はかかったけれど生徒との関係をなんとか修復できた。その時に学んだことは、生徒に"読ませる"のではなく、"読んでくれるまで待つ"こと、辛抱強く伝えることが大切だということだった。その後も学級通信は1987年度まで書き続け、1984年度は年間で200号を発行した。僕の30年間の教育実践の原点は、この学級通信にあるといっても過言ではない。
 学級通信は,生き方に関したテーマが多かった。テーマは本や新聞記事から探して,問題を取り上げた。その中から生徒が興味をもって考えてくれると思われる「高校生が結婚を理由に退学処分になった事件」,「教師との結婚」,「高校生は結婚できるか」などの性に関わるテーマを取り上げ,LHRの題材にした。学級通信を作成するために、毎日のように図書館に通って新聞記事や書籍から学級通信に掲載するネタを探した。ネタを探しながら自分の考えを整理していく過程で、生徒が求めているものや学校教育のあり方を考えていた。それが最終的に「生き方」を考えるための材料を提供し続けることになった。結果として性教育に関連した内容が多かった。
 そんな時,同僚から学級通信やLHRでやってきた取り組みを性教育の実践としてまとめて報告してみないかと誘われ、性教育をよく理解していないまま,学校現場で性教育を実践して感じたことを発表した。
第17回日本性教育学会全国大会(1986)で、教育実践の発表や性教育の研究者の講演を聞き,性教育について初めて具体的に知る機会を得た。それまでは,学校内の性教育委員会の係のイメージしかなかったが、大会に参加したことをきっかけにして自ら学んでいくうちに,性教育というのは性行動だけにかかわる教育ととらえるのではなく,全人格,一生涯かかわっての生き方を考える教育ととらえなければならないということがわかってきた。そして、この時に教育実践や研究した内容をまとめたり発表したりする楽しさを体験した。これがその後の性教育や生物学の研究に向かう自らの姿勢を育ててくれたのだと思う。

  • 投稿者 akiyama : 06:53

最近の記事

第4回高校生両生類サミットを開催  QRコードで申し込み
【交流会のスケジュール】 10:00~10:30 ZOOMへの接続の確認 10:30~10:50 開会行事・ビデオ上映(山脇有尾類研究所の紹介) 10:50~11:20 講義➊日本両棲類研究所所長・篠崎尚史氏 「両生類からの研究の展開」 11:20~11:35 発表① 岐阜県立大垣北高等学校 タイトル:岐阜県に生息する渓流性サンショウウオの生息適地モデルの作成と系統解析 11:35~11:45 …続きを見る
第4回 高校生両生類サミットWeb交流会
目的: ① 女子高校生の理系進学を推進・支援する。 ② ZOOMを使った高校生の科学研究の成果発表を通して、地域を超えた研究交流を行い、理系女子生徒間の友好・仲間意識を深め、全国の理系女子のネットワークの拡充を図る。 ③ 大学や研究所の研究者に、将来のロールモデルとしてメッセージを伝えていただく。 ④ 研究テーマを両生類に絞ることで、深い内容まで踏みこんだアドバイスを行い、高校生の研究レベルの底…続きを見る
2019年購入4年使用PC、Win10からWin11への無償アップデートに挑戦
Shuttleのベアボーンキットで組み立てた自作機がWin10のままだったので、OSをWin11にアップデートしました。機種は2019年11月9日購入のDH310V2(27,489円)です。4年間使用してきましたが、休憩していました。 Win11へのアップデートか可能かどうかを診断したら、「このPCは現在、Win11システムの要件を満たしていません」表示され、TPM2.0が有効になっている必要があ…続きを見る
中高校生の科学研究のためのオープンラボ「山脇有尾類研究所」開所
 中学生高校生が科学研究に取り組むための場所として「山脇有尾類研究所」を開設しました。開所式では、内閣府科学技術イノベーション推進事務局局長、慈恵会医科大学学長、国際医療福祉大学学長にお祝いの言葉をいただき、生徒の研究成果の発表、基礎生物学研究所所長の阿形清和先生に記念講演、研究施設の見学という内容で実施させていただきました。これから、有尾類を研究対象にした生命科学分野の研究と学校ビオトープの造成…続きを見る
山脇有尾類研究所開所式の案内
このたび山脇学園では、有尾類(イモリやサンショウウオなど両生綱有尾目の生物)に特化した研究機関として「山脇有尾類研究所」を設立しました。 両生類は、環境汚染に敏感なため「環境のカナリア」と呼ばれ、両生類の生息数の減少が地球規模での環境問題に警鐘を鳴らしています。さらに、イモリは再生医療の研究対象として世界的に注目を集めています。 本研究所を設立した目的は、有尾類に関する研究環境を中高生に提…続きを見る
山脇有尾類研究所の設立の経緯
 女子高校生にとって生物学は、物理学や化学に比べて、研究テーマを見つけやすく、将来どのような科学分野に研究に進む場合も入り口になると考え、学内に生命科学分野の研究室と動物飼育室を設置することをスタートラインにした。高校生の科学研究の基幹施設として立ち上げる。準備段階で、2022年3月まで南九州大学の理科教育研究室で使っていた研究機器を2022年4月に山脇学園に移管して、生命科学分野の研究ができる基…続きを見る

このページの先頭へ