• ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室

褒めたり叱ったりすること

2021年10月15日

IMG_2902.jpg

NHK「100分de名著」ブックス アドラー人生の意味の心理学~変われない?変わりたくない?(P105~108より抜粋)

①人間は親も子どもも、上司も部下も、性別にも関わりなく、すべての人間が対等の横の関係にある。
 人間の価値に上下はなく、誰もが同じ権利を持っているので、誰かが誰かを手段として扱うこともできません。
②人は誰にも何にも支配されない。
 どんなふうに育ったか、過去にどんな経験をしたか、また、感情にも支配されないということです。自分が何ものにも支配されないのであれば、自分も誰をも支配することはできないということです。

 この二つの考え方こそが、言葉の本当の意味での"民主主義"であり、「自分自身の幸福と人類の幸福のためにもっとも貢献する」と私は考えています。アドラーは、自分が医師になったのは、この世界を変革したかったからであるといっています。どのような世界になることを目指していたかは今や見えてきたのではないかと思います。
人間はすべて対等であるということを理解することは難しいことではありません。しかし、今も多くの人は、子どもや若い人、部下を当然のように褒めたり叱ったりしていますが、そのことは、人を支配し、操作することに他なりませんし、そうする時に築かれる対人関係は対等の横の関係であるとはいえません。
 「しつけでは叱ることも必要だ」と思っている人がいる限り、この世から虐待や体罰はなくなりません。同様に、人間が対等であることを対人関係においてどうすることなのかを理解しないで、政治的なスローガンとしての民主主義を掲げているだけでは、この世から戦争がなくなることはないでしょう。対等の関係であれば、何か問題が起こっても、力を使うのではなく、言葉を使って解決することができるはずです。
 アドラーのいう「共同体感覚」は理想であり、すべての人が他者を仲間と見なして、互いに協力しあう世界が、そう簡単に出現するとは思えません。しかし、実現していないから理想なのであって、理想だけがこの現実を変える力を持っているのです。現実はこうなのだと現実を追認するだけでは世界は変わりません。今後、アドラーの思想に触れて、対等であるとは何なのかと考える人が増えていけば、世界はいい方向に向かっていくはずだと私は考えています。そのためには、自分は日々の生活の中で何ができるかを考えていかなければなりません。
---------------------------------------------------------------------------------------------
 教育現場で、教える側と学ぶ側でがあり、生徒や学生に学ぶ側としての謙虚さ、従順さは必要ですが、教師の側にも生徒と人間とし対等な存在として対応するという意識が必要だと思います。教える側は、学ぶ側の成長をサポートする立場にあり、教員なら教えるのは仕事です。教え導くことが当然の責務であることを忘れてはなりません。
 教える側も、職場での地位や既得権を背景に、同僚に命令し、支配することは決してやっていいことではありません。教える側の仲間として「共同体感覚」を教習して、協力し合える仲間としての関係を築けるように努力すべきです。考えが違うという理由でその人を排除するするなら、多様性を認めあうことを指向している今の社会を否定することになります。

  • 投稿者 akiyama : 17:16

最近の記事

化学グラコン・審査委員長賞「2つの能力を野生酵母菌に求めて」
パソコン内のファイルを整理するためにあれこれと見返していたところ、『高校化学グランドコンテスト ドキュメンタリー 高校生・化学宣言 part 6』という本に掲載するために、生徒が当時書いた原稿が見つかりました。そこで今回、内容に大きく手を加えることはせず、簡単な校正を行ったうえで公開することにしました。 なお、ここに示す文章は、生徒自身が研究の歩みを振り返って書いた原稿です。そのため、書籍に掲載さ…続きを見る
デンマークでの人々の生き方と社会の仕組み
『第3の時間』井上陽子著を読んでいます。本書は、39歳でデンマークに移住した著者が、そこで出会った「短時間労働でありながら豊かな暮らしを実現する人々の生き方」と、それを支える社会の仕組みを紹介した一冊です。 著者が提示する「第3の時間」とは、時計で測られる「第1の時間(客観的・社会的時間)」でも、心の流れとして感じられる「第2の時間(主観的・心理的時間)」でもなく、「質としての時間」を指します。そ…続きを見る
マレーシアのツン・フセイン・オン大学と高大連携で実施する環境学習
山脇有尾類研究所が企画して、マレーシアのツン・フセイン・オン大学(UTHM)と連携協定を結び、文科省SSH指定校の山脇学園高等学校の生徒対象で、2026年8月16日から8月25日の10日間の日程で、環境学習を目的にした海外研修を実施することになりました。 …続きを見る
有尾類との出会いで学んだこと
雪花が散る林でオオイタサンショウウオの産卵を観察 2009年1月24日、九州はこの年一番の寒波に見舞われていた。大分県国東市での野外調査である。午前10時、山際を散策していると、林の中に水田跡の湿地があった。残雪が残る静かな林の中で、溜まりの水面がわずかに波打っているのが見えた。近寄ってみると、オオイタサンショウウオが群がり、まさに産卵の最中であった(写真)。 これまで両生類は、雨が降り気温が上昇…続きを見る
藤井風「帰ろう」、「満ちていく」、「prema」そして、「grace」
藤井風は、岡山県浅口郡里庄町から、岡山市東区にある岡山県立岡山城東高校(2015年度入学:音楽学類ピアノ専攻)に通っていた。私の息子(2004年度入学)も娘(2007年度入学)も、同校に毎日自転車で通学していた。藤井風もまた、里庄から東岡山まで、約50kmの道のりをJRで1時間かけて通っていたのだろう。 里庄は、教え子の息子が小学生の頃からサンショウウオの研究について相談を受けており、何度か訪れ…続きを見る
2027年度共学化。清心女子高校はSSH指定10年間で何を目指していたか。
清心女子高等学校を9年前に退職しました。今改めて東京の新たな学校で2024年度からSSH採択され、今度は、学校内に生徒の科学研究の場所を「研究所」という形で提供する試みを実践しています。 清心女子高校のSSH申請案の作成から、2006年度の採択以降2016年度までの10年間、SSH主任および生命科学コース主任として、何を目指して取り組んできたのかを、改めて振り返りたいと思います。 2025年10…続きを見る

このページの先頭へ