ReseachMapの所属が「南九州大学」のままだったので、「山脇有尾類研究所」に変更しました。
公開されているプロフィールも校正しました。
高校教育の現場において約30年以上にわたり、サンショウウオやイモリなどの有尾両生類を研究対象とした生物学研究と教材開発を継続してきた。これらの研究成果を基盤として、高校生による科学研究を学会発表や JSEC(高校生科学技術チャレンジ)、学生科学賞等へと発展させる指導体制を構築し、探究的理科教育の高度化に貢献してきた。
2016 年には大学へ異動し、理科教育法研究室を設立して理科教員養成に従事するとともに、研究室を地域の高校生に開放する「オープン・ラボ」として運営し、高校生の科学研究を大学研究と接続する教育モデルを実践・確立した。2023 年からは東京赤坂に「山脇有尾類研究所」を設立し、中高生の科学研究支援および有尾両生類研究の拠点として継続的に運営している。
2006 年から 10 年間にわたり、文部科学省スーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業の企画・運営を主導し、「女子生徒の理系進学の基盤を形成する生命科学コースの開発」を中心課題として、女子校における生命科学教育プログラムを体系的に構築した。本プログラムは、科学課題研究と自然体験を重視した生物学中心の教育モデルとして高く評価され、SSH 中間評価において第 1 期・第 2 期ともに最高位の評価を受けている。島根県立益田高校、文京学院大学女子高校のSSH運営指導委員を歴任し、2017年から宮崎県立宮崎北高校(先導的改革型SSH)の運営指導委員を現在も務めている。2024年度に採択された山脇学園高等学校のSSH事業で推進する教育プログラムの根幹をなす部分に、現在運営している山脇有尾類研究所の研究活動がある。
さらに 2009 年より、全国の女子中高生が科学研究を通して交流する場として「集まれ理系女子!女子生徒による科学研究発表交流会」を創設した。本事業は、「女性のみが発表者」という独自の設計により、女子生徒のリーダーシップ育成と将来のロールモデル形成を両立させた先駆的取り組みであり、京都大学、慶應義塾大学、学習院大学、早稲田大学など全国の主要大学で継続開催されてきた。2020 年以降はオンライン形式へ移行し、全国規模での継続的交流を可能にしている。
また、両生類研究に特化した高校生の全国的ネットワーク形成を目的として、2020 年に「高校生両生類サミット」を立ち上げ、現在は山脇有尾類研究所主催事業として継続的に運営している。本事業は、高校生研究と大学・研究機関(広島大学両生類研究センター等)を接続する教育研究ネットワークとして機能している。
研究成果および教育実践は高く評価され、谷口澄夫教育奨励賞、小柴昌俊科学教育賞、読売教育賞(理科教育部門)など、科学教育・理科教育分野における主要な表彰を受賞している。2017 年には、女子生徒の理系進学支援を軸とした教育プログラム開発により、読売教育賞カリキュラム・学校づくり部門最優秀賞を受賞した。
現在も、有尾両生類の繁殖戦略・適応進化に関する研究を継続しており、日本台湾爬虫両棲類学合同大会、日本生物教育学会、日本科学教育学会、Tokyo Vertebrate Morphology Meeting など国内外の学会で研究成果を発表している。
特に高校生を研究パートナーとして育成する研究指導体制を確立し、指導生徒は JSEC 2024 科学技術政策担当大臣賞を受賞、2025 年には Regeneron ISEF 2025(米国・オハイオ州)に日本代表として派遣され、研究成果を発信した。
これらの成果により、2017年に日本動物学会動物学教育賞、2025 年には指導した生徒が文部科学大臣特別賞(動物科学部門)を受賞した。さらに、2007年から環境省自然保護局, 希少野生動植物種保存推進員を約20年間務め、サンショウウオ保全に取り組み、その調査及び研究は、今年度の岡山県における大規模山林火災後の生態系評価として社会的意義を持ち、新聞報道を通じて広く社会へ還元されている。
本研究・教育活動は、生物学研究・科学教育・環境保全を統合した持続可能な教育研究モデルとして、今後の科学人材育成および地域・国際連携型研究の基盤となるものである。海外の大学(フィリピン大学・マレーシアUTHM大学)とも連携し、国際的な視野で環境問題を学ぶ研修旅行を企画・実施している。














