• ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室

岡山大学SPP「海の不思議な世界」3日目長沼毅講演

2006年6月17日

広島大学の長沼毅先生の講演であった。チューブワームの話から、海底探査の話、進化の話など、今までの進化に対する考え方に革命的な変化を起こることを予言するようなダイナミックな内容であった。

s-IMG_6571.jpg
最初はチューブワームの話であった。

s-IMG_6582.jpg
基本構造、消化器官を欠き、体内共生菌に栄養依存。

s-IMG_6586.jpg
化学合成をするイオウ細菌

s-IMG_6635.jpg
著書「深海生物学への招待」、「生命の星・エウロパ」(NHK出版)

講演者長沼先生からいただいたメッセージ 西暦2005年、私たちの頭上に「国際宇宙ステーション」が浮かんでいる。私は、これの建設に携わりたいと願い、1995年の宇宙飛行士募集に応募した。しかし、準決勝で敗れ、悔し涙を呑んだ。それまでの人生の努力のほとんど全てが無に帰したような虚脱感にとりつかれた。最終選考に残ったのは野口聡一さん、準決勝の一週間、私と隣同士だった男だ。
 どんなに努力してもダメなときだってある。でも、敗者復活って言葉を胸に、何度でもやり直せる。私は、自分の研究を通して宇宙にアクセスしようと思った。自分で宇宙に行くのではなく、自分の仮説を宇宙にまで展開するのだ。私は研究方向を大幅に変針した。1996年、私は『深海生物学への招待』を上梓し、「生命は太陽のみにて生きるにあらず」という生命観を得た。つまり、太陽の恵みがなくても、惑星はそれ自身で生命を誕生させ、生命のインキュベーターたり得るのだという予感だ。2004年にはその続編『生命の星・工ウロパ』を出し、私の惑星生命観を世に問うた。
 頭上に宇宙ステーションが浮かぶ時代、私たちは足下に地下生物圏が広がっていることを知った。私は宇宙から地球の内部へと人生のコースを変えた。しかし、高度400kmの軌道から地球内部へと「視線」が変わっただけで、見ているのはやはり宇宙なのだ。これが私なりの敗者復活である。文豪ビクトル・ユゴーの言葉を借りよう。
「海の内部を見ること、それは未知への想像力を見ることだ」


  • 投稿者 akiyama : 20:28

最近の記事

スピノザのいう自然権とは
ます、スピノザの自然権を理解するために『神学・政治論』の第16章の2節から5節をまとめてみます。 第16章 2節 自然権とは「各個物の力の及ぶ範囲」である。 スピノザはまず、「自然の権利」とは何かを定義します。ここでいう自然権とは、道徳的に正しい権利や、人間社会の法律上の権利ではありません。自然の中に存在するすべての個物が、自分の本性に従って存在し、活動する力そのものを意味します。 たとえば、魚…続きを見る
『有尾類研究所という思想』観察から制度へ、そして自由へ
新年度を迎え、これまで文部科学省のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業において、支援をいただきながら開発してきた教育プログラムの構築過程を、一冊の本にまとめようと思い立ちました。 今年で70歳になります。世間では「老害」と揶揄されることもある年齢かもしれませんが、来年3月で教育現場を去る私にとって、これは自身の歩みの集大成だと(いささか手前勝手ながら)考えています。 もっとも、引き受けて…続きを見る
恩原湖付近の水田風景(雪解け)
先月、恩原湖を訪問した際には、残雪によって水田は完全に覆われていました。そこから14日が経過し、雪はすっかり解けていましたが、現れた水田は休耕田となり、枯れた草に覆われた状態でした。5年前に最後に訪れたときには、春には水が張られていましたが、耕作されていた方が亡くなられた後、放棄されたようです。 この場所を訪れると、雉に出会ったり、水田の脇でシュレーゲルアオガエルが白い泡状の卵塊を産んでいたりと、…続きを見る
「高度経済成長の熱気」と共に育ち、成熟社会への転換点で社会へ出た世代
1956年に生まれ、1979年に大学を卒業した私は、「高度経済成長の熱気」とともに育ち、成熟社会への転換点で社会に出た世代である。1956年は、フランクルの『夜と霧』という「意味への意志」を問う名著が日本に紹介された年でもある。激動の25年を経て、「変わっていく時代に何を信じればよいのか」「教育は何のためにあるのか」、そして「これから残された人生をどのように生きるのか」という問いに向き合わざるを…続きを見る
no image
映画アニメ『ひゃくえむ』は2025年公開されたドラマで、100m走に取り組む選手の生きざまとして、その「才能」「努力」そして「何のために生きるのか」という根源的な問いが扱われていました。 物語の主人公は、生まれつき足が速く、100m走で常に1位を走り続けてきたトガシ。彼にとって「速さ」はアイデンティティそのものであり、周囲を見下す唯一の根拠でした。しかし、理論派で執念深い小宮という男との出会い、そ…続きを見る
山脇有尾類研究所事業報告(2025年度)
山脇有尾類研究所は、2024年度のSSH指定に向けた準備組織にとどまるものではなく、「女子校から世界の科学舞台へ」という大きなビジョンを具現化するための、科学教育の新たな拠点として機能している。本研究所は、高校生の科学研究を支える存在として、次の三つの役割を担っている。 第一に、「真正な科学研究」の実践の場としての役割である。従来の高校の授業や部活動の枠を越え、大学の研究室に匹敵する「オープンラ…続きを見る

このページの先頭へ