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授業「生命」 メディア・リテラシーの学習(その2) 講師:乙竹文子

2008年11月11日

メディア・リテラシーの二回目。今日はジェンダーをメディアがどのように扱ったかを題材にした内容であった。オリンピックの開会式の比較(北京とトリノ)、トリノオリンピックでのNHKの報道で、オリンピック旗をもつ8人の女性の説明がほとんどなかったことなどを教材にしたメディア分析や、グループ討議なども盛り込まれた授業であった。

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メディア表現を見直そう!!

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女性の性の扱われ方は?

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女性の体形などを強調

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単純化され固定化された性役割を報道


トリノ・オリンピック開会式でオリンピック旗をもった8人の女性
NHKで職業などの経歴を紹介されたのは、ソフィア・ローレンのみだった。以下の選出されたメンバーの社会的な意味が無視された報道であった。スポーツ的祭典としてのみ位置づけられた報道でいいのか疑問が残る。オリンピックが政界情勢の社会的な背景を持っていることを理解させるような公教育であって欲しい。

●ソフィア・ローレン(Sophia Loren 72歳)
イタリア・トリノ:女優

●イザベル・アレンディ(Isabel Allende 64歳)
チリ:ラテン・アメリカ・フェミニスト文学作家、ジャーナリスト
1967年 雑誌『Paula』の編集 
1973年 ・子どもの雑誌『Mampato』編集
チリTV・サンティアゴで演劇「el Enbajador」デビュー(元チリ大統領サルバドル・アレンディ《Salvador Allende1970-1973叔父》のクーデターによる暗殺で生活環境の激変)
1975年 家族とともにベネズエラへ亡命、新聞『el Nacional』編集
1982年 小説『精霊たちの家』出版 
2003年 米国の市民権を得る

●ナワル・エル・ムタワケル(Nawal El Moutawakel 44歳)
北アフリカ・モロッコ:イスラム教徒の女性で初の金メダリスト
1984年 ロスアンジェルス・夏季オリンピック「400メートル・ハードル」で金メダル
1998年 IOC(国際オリンピック委員会)委員に選出
2004年 ・女性初のIOC評価委員長に任命・オリンピック開催地(2012年)決定のためのIOC委員長

●スーザン・サランドン(Susan Sarandon 60歳)
アメリカ:オスカー賞・アカデミー賞受賞女優、ユニセフ大使、平和運動(イラク戦争反対)

●ワンガリ・マータイ(Wangari Maathai 66歳)
アフリカ・ケニア:東アフリカ初の女性博士、ナイロビ大学初の女性教授、女性環境保護活動家、元環境・天然資源副大臣
2004年 ノーベル平和賞受賞「持続可能な開発、民主主義と平和への貢献」
(環境分野の活動家として史上初、アフリカ人女性としても史上初)

●マヌエラ・ディ・センタ(Manuela Di Centa 43歳)
イタリア:オリンピックで7つの金メダルを取得/トリノ・オリンピック選手村村長
1994年 リレハンメル冬季オリンピック「ノルディックスキー」で金メダリスト
(92年フランス・アルベールビル、94年ノルウェー・リレハンメル、98年長野の五輪で金2、銀2、銅3のメダルを取得)

●マリア・ムトラ(Maria Mutola 34歳)
アフリカ・モザンビーク:アフリカ女性で初の金メダリスト、スポーツ・アクティビスト
2000年 シドニー五輪夏季大会「女子800メートル」金メダリスト
1990年のアフリカ選手権にはじまり、世界陸上、モザンビーク初の金メダルなどの活躍は、30年間におよぶ内戦に疲れた人びとに夢と希望を与えた。シドニー五輪後、大統領から最高位のエドゥアルド・モンドラーネ勲章が贈られるとともに〝スポーツ大使〟としての役割を期待され、外交官パスポートも与えられた。
2001年 「マリア・ムトラ・スポーツ基金」創立・創立式にはモザンビークの大統領も出席
【団体の基本的な目的】
①若い世代のスポーツ発展に役立てる設備、用具、試合に出る経費などを補う
②コーチを雇うなど
③将来的には、国際大会開催、クリニックの開設など)

●ソマリー・マム(Somaly Mam 不明)
カンボジア:人権活動家(北カンボジアの少数民族の出身)
1996年 非政府組織「アフェシップ(Afesip=困窮する女性たちのために行動する会)」創設(設立者:ソマリー・マム、オランダ人エリック・メルマン、フランス人ピエール)
【非政府組織Afesipの目的】
①子どもや若者の性的搾取の根絶
②被害にあった少女たちの社会復帰や経済的自立
③人身売買の加害者の処罰
1997年 保護センター設立⇒性的搾取、人身売買にあった少女を救出、職業訓練、医療、心理的支援、
社会復帰の支援。
1998年 農業訓練センター建設(地方のコンポンチャム州)⇒16歳未満の少女を対象に農業訓練センターを建設し、農業技術を教える。衣料工場建設 ⇒保護した少女の経済的自立の支援。エイズ、人身売買などの被害状況の調査や買春宿を訪問⇒買春宿で働く少女や女性に衛生の知識やエイズの危険、彼女たちの権利について伝える。  
1998年 スペイン・アストゥリアス皇太子賞受賞(科学、文化、社会の分野において国際的に活躍し、人類に貢献しているとみなされた個人や組織に贈られる権威ある賞で、ヨーロッパ、アメリカの文化行事において最も栄誉ある賞のひとつ。スペインのオビエドで開催される授賞式の模様は、約千人のジャーナ
リストによって世界中に放映)。

  • 投稿者 akiyama : 20:34

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