• ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室

生物系三学会中四国支部高知大会(高知大学)

2009年5月16日

日本動物学会、日本植物学会、日本生態学会合同の”生物系三学会高知大会が、高知大学で開催された。高校生ポスター発表の部に参加し、最優秀プレゼンテーション賞と優秀プレゼンテ―ション賞をいただいた。

2009-IMG_9526.jpg


■HZP-07(動物分野)
「オオイタサンショウウオの幼生期の生存率に影響を与える原因は何か」
鈴木美有紀,、三宅舞, 竹居セラ, 清野裕子,三村茜、*秋山繁治

【要旨】近年、世界的規模で両生類が激減している。その主な原因として、自然環境の人為的変化や気候の温暖化、ツボカビ病などによる伝染病が考えられている。そのような状況に対して、保護に役立てるという目的で両生類(特に有尾類)の飼育と繁殖に1989年から約20年間、取り組んできた。オオイタサンショウウオについては1997年から孵化から成体まで飼育し、水槽内での繁殖や人工受精にも成功している。
 孵化直後から変態までの幼生時は、サンショウウオの飼育過程において特に個体数が激減する時期である。そのため幼生の安全で効率的な飼育を研究目的とし、さまざまな条件下で飼育を行った。今回は密度や餌の与え方などの条件を変えて、個体数の変化や四肢欠損個体の出現率を調べた。その結果、密度が高いほど共食いが起こって四肢欠損個体の出現率が高くなり、死亡率が上昇することがわかった。最終的に、水換えと餌やりが1日1回という飼育条件で最適の飼育方法を見つけることができた。また、これまでの幼生期の観察で、共食い個体(共食いをして巨大化した個体)が出現することが観察されており、これが個体数の激減に大きく影響していると考えられるので、幼生飼育時の行動を高感度カメラで17日間継続して録画し、共食い個体を観察し、行動を分析した。

2009-IMG_9534.jpg

2009-sankei02.jpg

■HEP-06(生態・環境分野)
「人工林と自然林ではどちらが二酸化炭素吸収能力が高いか」
竹居セラ、清野裕子、鈴木美有紀、三宅舞、永井由子,*秋山繁治

【要旨】多くの生物は酸素呼吸によって二酸化炭素を放出するが、一方で植物が光合成によって二酸化炭素を吸収することによって生態系のバランスが維持されている。近年、化石燃料の消費を中心にした人間の活動によって二酸化炭素排出量が年々増加し、伐採によって森林が急速に減少していることが、自然環境への影響が心配されている。地球的規模で二酸化炭素の吸収する役割という視点で考えると、“森林”はとても重要だと考えられるので、“森林の二酸化炭素吸収能力”を再認識する目的で、2006年から鳥取大学フィールドサイエンスセンター教育研究林「蒜山の森」で、樹木の調査を行ってきた。2006年・2007年はヒノキの人工林で、2008年は自然林で調査を行った。
 年輪数から樹齢を、樹高および直径の測定から乾材積を求め、その乾材積から木全体の体積を求めた。また、その質量の2分の1を炭素と仮定し、木全体に含まれる炭素量を概算し、樹齢から1年当たりに固定される炭素量を求めた。さらに日本における1年あたりの二酸化炭素排出量のデータから、そのすべてを吸収するために必要な森林の面積を人工林と自然林でそれぞれ計算した。結果を比較したところ、自然林の方が人工林に比べより高い二酸化炭素吸収能力を持っていることがわかった。自然林は人工林と比べて、樹種が多く、樹高の高低に大きく差があり、その結果として効率よく光合成をおこなって二酸化炭素を吸収していると考えられる。

2009-IMG_9527.jpg

2009-sankei_01.jpg

  • 投稿者 akiyama : 21:05

最近の記事

スピノザのいう自然権とは
ます、スピノザの自然権を理解するために『神学・政治論』の第16章の2節から5節をまとめてみます。 第16章 2節 自然権とは「各個物の力の及ぶ範囲」である。 スピノザはまず、「自然の権利」とは何かを定義します。ここでいう自然権とは、道徳的に正しい権利や、人間社会の法律上の権利ではありません。自然の中に存在するすべての個物が、自分の本性に従って存在し、活動する力そのものを意味します。 たとえば、魚…続きを見る
『有尾類研究所という思想』観察から制度へ、そして自由へ
新年度を迎え、これまで文部科学省のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業において、支援をいただきながら開発してきた教育プログラムの構築過程を、一冊の本にまとめようと思い立ちました。 今年で70歳になります。世間では「老害」と揶揄されることもある年齢かもしれませんが、来年3月で教育現場を去る私にとって、これは自身の歩みの集大成だと(いささか手前勝手ながら)考えています。 もっとも、引き受けて…続きを見る
恩原湖付近の水田風景(雪解け)
先月、恩原湖を訪問した際には、残雪によって水田は完全に覆われていました。そこから14日が経過し、雪はすっかり解けていましたが、現れた水田は休耕田となり、枯れた草に覆われた状態でした。5年前に最後に訪れたときには、春には水が張られていましたが、耕作されていた方が亡くなられた後、放棄されたようです。 この場所を訪れると、雉に出会ったり、水田の脇でシュレーゲルアオガエルが白い泡状の卵塊を産んでいたりと、…続きを見る
「高度経済成長の熱気」と共に育ち、成熟社会への転換点で社会へ出た世代
1956年に生まれ、1979年に大学を卒業した私は、「高度経済成長の熱気」とともに育ち、成熟社会への転換点で社会に出た世代である。1956年は、フランクルの『夜と霧』という「意味への意志」を問う名著が日本に紹介された年でもある。激動の25年を経て、「変わっていく時代に何を信じればよいのか」「教育は何のためにあるのか」、そして「これから残された人生をどのように生きるのか」という問いに向き合わざるを…続きを見る
no image
映画アニメ『ひゃくえむ』は2025年公開されたドラマで、100m走に取り組む選手の生きざまとして、その「才能」「努力」そして「何のために生きるのか」という根源的な問いが扱われていました。 物語の主人公は、生まれつき足が速く、100m走で常に1位を走り続けてきたトガシ。彼にとって「速さ」はアイデンティティそのものであり、周囲を見下す唯一の根拠でした。しかし、理論派で執念深い小宮という男との出会い、そ…続きを見る
山脇有尾類研究所事業報告(2025年度)
山脇有尾類研究所は、2024年度のSSH指定に向けた準備組織にとどまるものではなく、「女子校から世界の科学舞台へ」という大きなビジョンを具現化するための、科学教育の新たな拠点として機能している。本研究所は、高校生の科学研究を支える存在として、次の三つの役割を担っている。 第一に、「真正な科学研究」の実践の場としての役割である。従来の高校の授業や部活動の枠を越え、大学の研究室に匹敵する「オープンラ…続きを見る

このページの先頭へ