• ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室
  • ぼうぼうどりの生物教室

関西性教育セミナー10周年記念誌『性について、語る、学ぶ、考える』の「30年の性教育の実践」⑥女子校は今の社会でも必要なのか

2024年10月30日

IMG_2974.jpg

女子校は今の社会でも必要なのか
 1990 年代半ばから「少子化時代の生き残り戦略」として多くの学校でコース制の導入やパソコン整備、校名変更、共学化などの学校改革が進められてきた。岡山県内の私立高校は24 校あるが、今や女子校は2校のみになってしまった。全国的にみると公立の伝統校と女子大をもつ学校、中高一貫の進学校が残っているが、今や女子校はマイノリティでしかないというのも事実である。男女共同参画を目指す共学校を標準とする社会で、女子校が存在する理由はあるのだろうか。
 日本の合計特殊出生率は2005 年に過去最低の1.26を記録した。少子化と高齢化が経済に大きな影響を与える時代に突入している。きっかけの一つは女性が子どもを産まなくなったことだが、女性が子どもを産めば解決するような簡単なものではない。ライフスタイルの変化やそれを支える社会サービス、医療技術の進歩など、原因は複雑に絡み合っているからである。ただ言えるのは、女性が社会構造に大きな変化を与えている時代になってきたということである。そして、それをネガティブにとらえるのではなく、女性パワーを取り込んだ社会システムの構築を必要とする時代になったと考えるべきである。集団主義が強かった日本で、個人の価値を高めることができる好機が到来したのである。これからは社会を「少子化仕様」にするという発想が必要で、人口減少のマイナスを生産性の向上で補う構図が必要になる。「女性の才能を伸ばすことを制限している」「子どもを産み育てにくくしている」構造に風穴を開けるような変革が必要で、それを下支えするのが学校教育であると考えられる。
 性教育で、女性の人権は大きなテーマになっている。理科教員の立場で考えると、日本は国際的な比較でも科学分野で活躍する女性が少なく、大学での理系学生、研究者も極端に少ない。そもそも高校での理系選択者そのものが少ないのだ。理系女子が少ない理由を考えたときに、学校教育に原因があるのではないかと考えるようになった。つまり、旧来の「男らしさ・女らしさ」というジェンダー形成の過程で、日本では女子が科学を学ぶ機会(理系分野で活躍する機会)を失われたのではないだろうか。それならば、「女らしは無駄であったという意見もあるかもしれない。しかさ」の形成のために封印された理系志向をよみがえらせ、リーダーとして活躍できる女性を育成する教育が必要になる。そこに、「女子校」という教育環境を生かした、新たな教育プログラム開発の可能性が見えてくる。女子校の構成者は女子生徒だけで、生徒会活動や実験・実習等すべての教育活動において女子がリーダーシップをとらざるを得ない。そのことを、女子校はリーダーシップを養成し、積極性を身につけるのに適した環境と考えることができる。「女子校」の教育環境を理系進学支援に生かせると考えた。

  • 投稿者 akiyama : 16:07

最近の記事

化学グラコン・審査委員長賞「2つの能力を野生酵母菌に求めて」
パソコン内のファイルを整理するためにあれこれと見返していたところ、『高校化学グランドコンテスト ドキュメンタリー 高校生・化学宣言 part 6』という本に掲載するために、生徒が当時書いた原稿が見つかりました。そこで今回、内容に大きく手を加えることはせず、簡単な校正を行ったうえで公開することにしました。 なお、ここに示す文章は、生徒自身が研究の歩みを振り返って書いた原稿です。そのため、書籍に掲載さ…続きを見る
デンマークでの人々の生き方と社会の仕組み
『第3の時間』井上陽子著を読んでいます。本書は、39歳でデンマークに移住した著者が、そこで出会った「短時間労働でありながら豊かな暮らしを実現する人々の生き方」と、それを支える社会の仕組みを紹介した一冊です。 著者が提示する「第3の時間」とは、時計で測られる「第1の時間(客観的・社会的時間)」でも、心の流れとして感じられる「第2の時間(主観的・心理的時間)」でもなく、「質としての時間」を指します。そ…続きを見る
マレーシアのツン・フセイン・オン大学と高大連携で実施する環境学習
山脇有尾類研究所が企画して、マレーシアのツン・フセイン・オン大学(UTHM)と連携協定を結び、文科省SSH指定校の山脇学園高等学校の生徒対象で、2026年8月16日から8月25日の10日間の日程で、環境学習を目的にした海外研修を実施することになりました。 …続きを見る
有尾類との出会いで学んだこと
雪花が散る林でオオイタサンショウウオの産卵を観察 2009年1月24日、九州はこの年一番の寒波に見舞われていた。大分県国東市での野外調査である。午前10時、山際を散策していると、林の中に水田跡の湿地があった。残雪が残る静かな林の中で、溜まりの水面がわずかに波打っているのが見えた。近寄ってみると、オオイタサンショウウオが群がり、まさに産卵の最中であった(写真)。 これまで両生類は、雨が降り気温が上昇…続きを見る
藤井風「帰ろう」、「満ちていく」、「prema」そして、「grace」
藤井風は、岡山県浅口郡里庄町から、岡山市東区にある岡山県立岡山城東高校(2015年度入学:音楽学類ピアノ専攻)に通っていた。私の息子(2004年度入学)も娘(2007年度入学)も、同校に毎日自転車で通学していた。藤井風もまた、里庄から東岡山まで、約50kmの道のりをJRで1時間かけて通っていたのだろう。 里庄は、教え子の息子が小学生の頃からサンショウウオの研究について相談を受けており、何度か訪れ…続きを見る
2027年度共学化。清心女子高校はSSH指定10年間で何を目指していたか。
清心女子高等学校を9年前に退職しました。今改めて東京の新たな学校で2024年度からSSH採択され、今度は、学校内に生徒の科学研究の場所を「研究所」という形で提供する試みを実践しています。 清心女子高校のSSH申請案の作成から、2006年度の採択以降2016年度までの10年間、SSH主任および生命科学コース主任として、何を目指して取り組んできたのかを、改めて振り返りたいと思います。 2025年10…続きを見る

このページの先頭へ