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岡山理科大学 女子中高生理系進路選択支援事業 業務計画書

2006年10月18日

科学技術人材養成等委託 女子中高生理系進路選択支援事業

題目「環境科学と生命科学を中心とした女子中学校・女子高等学校との連携」

目的・概要 我が国における科学技術分野への女性の進出は欧米諸国と比べて著しく遅れており、「科学技術創造立国」日本を支える人材供給の観点から、また、男女共同参画社会形成の観点から、その是正は急務であると言える。岡山理科大学は、本年度採択された「女子中高生理系進路選択支援事業」において、主に女子中学校・女子高等学校との様々な連携事業を行うことを通じて、この問題の解決に寄与したいと考えている。
女子中高生に対して理系進路選択支援事業を行う場合、中学校および高等学校と全面的に連携して授業や学校行事に組み入れた形で行うことが効率的であるが、男女共学校だと女子生徒のみに特化した行事(特に授業)を行うことは難しい面がある。その点、女子校の場合は連携事業が自動的に女子生徒のみを対象としたものとなる。また、女子高等学校は一般に文系色が強い場合が多いので、これを変革することには特別の意義がある。幸い、岡山県には本年度よりスーパーサイエンスハイスクールに指定され本格的に理科教育に力を入れつつある清心女子高等学校があり、清心女子高等学校および系列校である清心中学校(女子校)が全面的に我々と連携する意思があることが確認できたので、両校との連携を中心に事業を展開していきたい。同時に、本学の関連校である岡山理科大学附属高等学校および近隣の高等学校とも可能な部分で連携を進めたい。

 今回の事業は、連携の条件が整っている環境科学分野生命科学分野にある程度特化した形で進める予定である。本学には「岡山理科大学環境教育地域支援研究会」という教員組織があり、中学校・高等学校と連携して地域の河川の水質調査等を行ってきた。これまで清心女子高等学校および清心中学校はこのようなタイプの取り組みを本格的には行っておらず、先方も連携に意欲的である。また、生命科学はもともと女子生徒に人気のある分野である。本学には生命科学に関係する学科が多数存在し、それらの学科には大学院生を含む女子生徒が多数在籍していることも好条件である。

 具体的な事業としては、女子中高生と女性大学教職員および女子大学院生との交流ができるよう留意しつつ、講演会、交流会、出張講義、実習・見学の受け入れなど実施する。これらの事業により、女子生徒の科学技術分野に対する興味・関心を高めるとともに、女性が科学技術分野に進む上で参考となるロールモデルを与え、女子生徒の理系進路選択ならびに既に理系を選択した女子生徒の初志貫徹を支援できると考えている。
 今回の事業では対象校と対象分野をある程度限定しているが、これをひとつの契機として、今後対象校と対象分野を広げて事業を継続したい。本学には高大連携に熱心な教員が多く、理系分野全体をカバーする多様な学科が存在するので、岡山県ならびにその周辺地域における女子生徒の理系進路選択支援事業で中心的な役割を果たし得ると自負している。

  • 投稿者 akiyama : 21:08

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