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岡山理科大学 女子中高生理系進路選択支援事業の内容 

2006年10月18日

(1) 講演会および交流会の開催
清心女子高等学校、岡山理科大学附属高等学校女子生徒をはじめとした近隣の高等学校女子生徒および教員、保護者を対象として、講演会を行う。講師は2名で、1名は学外から招聘する。学外講師には女性の理系進路選択に関する全般的な話と講師自身のキャリアパスや研究内容について講演していただく。もう1名の講師は岡山理科大学理学部臨床生命科学科講師の工藤芳子で、臨床検査技師の技能を生かした国際貢献(途上国における臨床検査システムの構築の援助)について講演していただく。
講演会終了後に交流会を実施し、参加女子生徒に講演会講師および岡山理科大学女性教員・女子学生と交流してもらう。
外部講師は以下の方に確定しました.
治部 眞里(じぶ まり) 文部科学省 科学技術政策研究所 上級研究官
日程は12月16日(土)の午後になりました.
(2) 水質調査に関する出張講義の実施
清心女子中学校および清心女子高等学校の生徒を対象として水質調査に関する出張講義を行う。川の汚れという身近な題材を扱うことで環境科学に関心を持ってもらうと同時に、川の汚れを知るにはある程度の科学的素養が必要となることを理解してもらう。また、事業3(笹ヶ瀬川水質一斉調査)、事業4(生徒主体の水質調査)の内容を紹介し、参加者を募る。
<講義内容>
環境問題を考える原点は、地域社会を構成する個々の住民の環境に対する意識にある。例えば、近くを流れる川が汚れているかどうかが気になれば、まず、考えるよりも川に出かけてウオッチングした方がよい。ウオッチングの仕方にも色々あるが、その1つに水質の測定がある。どのようにして測定すればよいのかといった心配はいらない。今では、パックテストなどを用いて簡単に測定する方法が開発されている。得られた測定結果をどのように判断すればよいか。それを周りの人に説明してわかってもらうにはどうすればよいか。このような話を中心に講義を行う。
(3) 笹ヶ瀬川水質一斉調査への参加
事業2(水質調査に関する出張講義)で川の汚れに対する関心をもった生徒に、「岡山理科大学環境教育地域支援研究会」が大学生・高校生・中学生・地域ボランティアなどと協働で行っている笹ヶ瀬川水質一斉調査(春と秋)の秋の部に参加してもらい、自ら測定をしていただく。
(4) 生徒主体の水質調査の指導
事業3(笹ヶ瀬川水質一斉調査)に参加して測定手段を体得した女子生徒のうち、自分たちで、さらに近隣の河川等についての化学的・生物学的水質調査を行うことを希望する生徒に対して、「岡山理科大学環境教育地域支援研究会」のメンバーの教員を中心として、その調査計画などの指導を行うとともに、その実施についてバックアップを行う。この調査は清心女子高等学校および清心中学校の科学部部員が中心となって行われる予定であり、科学部の活性化も期待できる。
(5) 水質管理室見学の実施
事業6(分子生物学実習の実施)の参加者に、本学に設置されている水質管理室の見学を行う。水質管理の仕事で活躍する女性職員が見学を担当することにより、ひとつのロールモデルを提示する。
(6) 分子生物学実習の実施
清心女子高等学校生徒を対象として、分子生物学関係の実習を行う。実習前に、DNAとはどのようなものか、細胞内での存在、化学構造、複製、働きについて講義を行なう。また、DNAを研究することで、何を知ることが出来るのか、基礎と応用の両面から説明する。実習では、DNAの抽出、増幅、断片化、塩基配列の決定などを行う。
(7) 医用科学教育センター見学の実施
事業6(分子生物学実習の実施)の参加者に、生命科学の応用としての医用科学について興味を持ってもらうために、岡山理科大学の敷地内にある加計学園医用科学教育センターを見学してもらう。医用科学教育センターには、人工心肺装置、人工呼吸器、人工透析装置、超音波画像診断装置など臨床工学技士を養成するための最新の医療機器が完備されている。医療機器に直接触れ、動作を体験してもらう。
(8) 臨床検査技師実習・見学の実施
事業1(講演会および交流会)の参加者のうちの希望者などを対象として、臨床検査技師に関する講義、実習、交流会、および、病院見学を行う。講義では、「臨床検査」という仕事および臨床検査技師という資格について講義で説明する。実習では、血液スライド標本による形態の学習などにより、臨床検査と生体について理解を深める。交流会では、昼食を兼ねて講師および臨床検査技師を志す女子学生との交流会を行う。病院見学では、岡山市内の大規模病院内にある検査室を見学する。
(9) 女子院生による高校での授業補助
岡山理科大学の女性の大学院生等が、清心女子高等学校の生物・化学実験を扱う授業で実験操作の指導を行う。理系に進学し、研究活動にも携わっている女子大学院生が高等学校での教育活動に関わることによって、身近な理系のロールモデルを提示する。
(10) 効果の検証および啓蒙活動
本業務の効果を検証するため、各事業(事業1~9)の後に参加者に感想等を書いてもらう。また、清心中学校および清心女子高等学校の生徒を対象として、全事業の開始前および終了後に進路希望等のアンケート(2回とも同じ質問項目)をとり、意識の変化を調べる。
より広い対象への啓蒙活動として、事業の報告、参加者の感想、女子中高生の理系進路選択を支援する情報などを掲載したホームページを作成する。また、報告書を近隣の中学校・高等学校等に配布する。

  • 投稿者 akiyama : 21:25

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