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この連載は、清心中学校清心女子高等学校 紀要 No.15 p29-33に掲載している教科では数学担当の橋岡源九郎「生命科学コースのホームルーム担任から始まった学び」を整理して紹介したものです。原文のダウンロードできます。

「SSHとは何か?」から始まった挑戦

はじめに
2006年、本校は私立女子校として全国で初めて文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けました。研究課題は「女性が科学技術分野で活躍できる教育モデルの構築」。同時に生命科学コースが設置され、SSHの主対象として課題研究や各種プログラムが展開されることになりました。
私は生命科学コース1期生の担任として3年間、さらに4期生も3年間担当し、計6年間、生徒とともにSSHの歩みを経験しました。本連載では、その6年間の実践と生徒の変化、そして私自身の学びについて振り返ります。

1期生の入学 ― 手探りのスタート
生命科学コース1期生22名が入学したのは2006年4月。実はSSH指定が決まったのは入学のわずか1か月前でした。生徒も教員も、「SSHとは何か?」を十分に理解しないままのスタートでした。
担任である私自身も不安を抱えながら、生徒と同じ目線でこの未知の取り組みに向き合いました。まずは設定科目(「生命科学基礎」「実践英語」「生命」)に可能な限り参加し、生徒の学びを理解することから始めました。

ssh.png

【追加の説明】清心女子高等学校のSSH事業の第一歩は、「生命科学コース」の立ち上げでした。2003年度には20年ぶりに薬学部の新設があり、その後も全国的に医療系学部の設置が相次ぎました。こうした社会的動向と、生徒の医療分野への進路志向を踏まえ、本コースは医学・生物学・農学などの"生命科学"分野への進学に適した教育を提供することを目的として誕生しました。 生命科学コースでは、「知識」「体験」「研究」を有機的に結びつけた理系進路選択支援プログラムの開発を進めました。そして、「知識」と「体験」を最終的に「科学研究」へと集約するという方向性のもと、教育全体を構築しました。科学研究の水準を高めることを目標に据えることで、研究に必要な学ぶ姿勢や基礎知識、さらには将来の研究活動に役立つ真の意味での学力が育成されると考えたからです。

  • 投稿者 akiyama : 15:52
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2月2日から4日までの3日間、広島大学両生類研究センターで、イベリアトゲイモリを対象にした研究に取り組んでいる中学生5人が大学院生の指導で実習に取り組みました。1日目は、大学内内施設の見学、ホルモン注射、2日目は採卵、人工授精、受精卵からの発生の観察、卵へのマイクロピペットを使ってのインジェクション、3日目は、正常発生する胚の観察を体験しました。研究に必要な知識と技術を学ぶことができました。本校で…続きを見る
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Facebookで情報発信を続けていると、反応の傾向がはっきりと見えてきます。 ペットや食事、イベントといった話題には多くの「いいね」が集まる一方で、自分の意見を交えた投稿になると、読まれる数は一気に減ります。YouTubeで自分の好きな音楽を紹介しても、反応はほとんどありません。 学校教育が将来の社会を形作る上で極めて重要であるにもかかわらず、教育改革について解説した記事を書いても、ほとんど反…続きを見る
化学グラコン・審査委員長賞「2つの能力を野生酵母菌に求めて」
パソコン内のファイルを整理するためにあれこれと見返していたところ、『高校化学グランドコンテスト ドキュメンタリー 高校生・化学宣言 part 6』という本に掲載するために、生徒が当時書いた原稿が見つかりました。そこで今回、内容に大きく手を加えることはせず、簡単な校正を行ったうえで公開することにしました。 なお、ここに示す文章は、生徒自身が研究の歩みを振り返って書いた原稿です。そのため、書籍に掲載さ…続きを見る
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2027年度共学化する女子校が10年前にSSH指定で何を目指していたか。
清心女子高等学校を9年前に退職しました。今改めて東京の新たな学校で2024年度からSSH採択され、今度は、学校内に生徒の科学研究の場所を「研究所」という形で提供する試みを実践しています。 2006年度、文部科学省よりSSH指定を受けた女子校である清心女子高等学校において、申請案の作成から携わり、採択後の2006年度から2016年度までの10年間、SSH主任および生命科学コース主任として、教育プロ…続きを見る
2025年度の中谷財団「科学教育振興助成)」の取り組み
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2023年度・2024年度の中谷財団「科学教育振興助成)」の取り組み
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おわりに

2025年12月18日

おわりに
問いはこれからも続く 全9回にわたる回想録を書き終えたいま、私の中に残っているのは、達成感よりも、静かな確認のような感覚です。 ――自分は、問いから逃げずに歩いてきただろうか。 その問いに対して、「少なくとも背を向け続けてはいなかった」とは言える気がしています。 教育者として、何を残せたのか。 この問いに、明確な答えはありません。 知識や制度、肩書きは、時間とともに更新され、忘れられていきます。…続きを見る
第9回(最終回) 置かれた場所で、問い続ける
教育者として、何を残せたのか 2016年11月、私は1983年から勤務してきたカトリック系中高一貫女子校を退職した。 その翌月、長く学園を導いてこられた理事長、シスター渡辺和子が逝去された。 一つの時代が、静かに幕を閉じた。 そう感じた。 シスター渡辺の著書『置かれた場所で咲きなさい』は、多くの人に読まれた。その言葉に救われた人も少なくないだろう。だが、私はこの言葉を、単なる励ましとしてではなく…続きを見る
第8回 理系女子を育てるということ
性教育からSSHへ、一本の線でつながった実践 生命科学コースやSSHの話をすると、しばしばこう言われる。 「ずいぶん先進的な取り組みですね」 しかし、私自身の感覚では、それは「新しいことを始めた」というよりも、「ここまで来てしまった」という表現の方が近い。 性教育、エイズ学習、翻訳という授業、授業「生命」――。 振り返れば、私の実践は常に、「生徒が自分の生き方を考えるための材料をどう用意するか」…続きを見る
第7回 女子校は、なぜ必要なのか
リーダーシップが育つ場として 「今の時代に、女子校は必要なのでしょうか」 1990年代半ば以降、学校関係者の間で、何度となく耳にした問いである。少子化が進み、共学化や校名変更、コース制導入といった改革が次々に行われる中で、女子校は「時代遅れの存在」と見なされることも少なくなかった。 実際、岡山県内の私立高校24校のうち、女子校は2校のみとなった。全国的に見ても、女子校はもはや少数派である。男女共…続きを見る
第6回 「生命」という授業をつくった理由
答えを教えない授業の試み 「その授業では、何を教えるのですか」 授業「生命」を立ち上げたとき、何度もそう聞かれた。 そのたびに、私は少し言葉に詰まった。なぜなら、「これを教える」と一言で言える内容ではなかったからである。 1990年代、日本社会は大きな転換期にあった。リプロダクティブ・ヘルス/ライツが国際的に議論され、女性の生き方や人権をめぐる考え方が、ゆっくりと、しかし確実に変わり始めていた。…続きを見る
第5回 翻訳という授業
高校生と一緒に、性を語れる場をつくった日々 「授業」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、教室で教師が前に立ち、知識を説明する光景だろう。 しかし、私が最も強く「これは教育だった」と実感している時間の一つは、教科書も黒板も使わず、生徒と机を囲んで行った翻訳作業の中にある。 1990年代初め、私は担任していた生徒たちと一緒に、エイズに関する英語の書籍を翻訳するという取り組みを行った。大学受験を控え…続きを見る
第4回 エイズの問題が社会に突きつけたもの
正しい知識だけでは、差別はなくならない エイズという言葉が、突然、社会に重くのしかかってきた時代があった。 テレビや新聞では連日のようにエイズが取り上げられ、「正しい知識を持ちましょう」「恐れる必要はありません」という言葉が繰り返されていた。学校現場でも、エイズは「教えるべきテーマ」として扱われるようになり、性教育の中で取り上げることが半ば当然になっていった。 私自身も、エイズについて学び、生徒…続きを見る
第3回 性教育との出会いは、偶然だった
管理のための教育から、「生き方」を問う教育へ 私が性教育に本格的に関わるようになったのは、強い問題意識があったからではない。正直に言えば、それは偶然だった。 赴任して間もない頃、私は高校1年生の担任をしながら、学年の性教育担当を任されることになった。校内にはすでに性教育委員会という組織があり、役割としては、その一員になるという程度の認識だった。当時の私にとって、性教育は「特別な教育」ではなく、ど…続きを見る
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