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地元の瀬戸町では、以前はセトウチサンショウウオの産卵を確認していた場所が7か所ありました。しかし近年、水田の耕作放棄が進んだことで水場が消失し、今回の調査では2か所でしか産卵を確認することができませんでした。農業の衰退によって水田環境が失われると、そこを利用していた生き物の繁殖場所も同時に失われてしまうことがわかります。
一方で興味深いことに、イノシシが泥浴びをするために作った「ヌタ場」が、セトウチサンショウウオの産卵場所として利用されているのです。イノシシは農業被害を引き起こす害獣として問題視されることが多いですが、湿った土地を掘り返して水たまりを作ることで、結果的に両生類の繁殖環境を生み出している面もあります。
このように、農業の衰退による水環境の消失と、野生動物の活動による新しい水環境の形成という、相反する現象が同時に起きていることがわかります。人間活動と野生動物の行動が、生き物の生息環境に複雑な影響を与えていることを示す興味深い事例といえるでしょう。(by 山田 勝)

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  • 投稿者 akiyama : 13:46
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生き物の観察から生命現象に感動する心を呼びもどす
「アカハライモリを使った発生の観察」 はじめに 高校1年生の生物で「生殖と発生」を教える中で、「ヒトの受精はどこで起こるか」と生徒に質問しました。正解したのは29%でした。女性である生徒にとって自分の身体に関わる内容でもあるため、理解しているだろうと期待していましたが、そうではありませんでした。 正解した生徒に情報源を尋ねると、「中学校の保健体育」という答えが返ってきました。そこで中学校の教科書を…続きを見る
クラス担任の視点でみたSSHと生命科学コースの歩み【連載】第5回
この連載は、清心中学校清心女子高等学校 紀要 No.15 p29-33に掲載している教科では数学担当の橋岡源九郎「生命科学コースのホームルーム担任から始まった学び」を基盤に考えを紹介したものです。原文のダウンロードできます。 「生命」という授業が問い続けたこと 2年次の生命科学コースには、「生命」という学校設定科目がありました。この授業は、単に生物学的な知識を深めるためのものではありませんでした。…続きを見る
クラス担任の視点でみたSSHと生命科学コースの歩み【連載】第3回
この連載は、清心中学校清心女子高等学校 紀要 No.15 p29-33に掲載している教科では数学担当の橋岡源九郎「生命科学コースのホームルーム担任から始まった学び」を整理して紹介したものです。原文のダウンロードできます。 大学連携がもたらした「本物」との出会い 生命科学コースの学びは、水槽の前から始まりました。しかし、その視野はやがて校外へと広がっていきます。SSHの大きな特徴の一つが、大学との連…続きを見る
APRIN全国公正推進会議のポスター発表で「最優秀賞」を受賞
2月6日に開催された公正研究推進協会(APRIN)全国公正推進会議のポスターセッションにおいて、昨年4月から有尾研で生徒の科学研究指導に取り組んでいる本校教員が、「中高生の探究活動が直面する課題と現場からの示唆~山脇学園での実践的な取り組み事例~」という題目で発表を行いました。 本発表では、生徒の探究活動の一環として動物を対象とした科学研究を指導してきた経験を報告し、その取り組みが評価され、「最優…続きを見る
科学技術人材育成におけるSSH事業の変遷と秋山繁治氏の教育モデル
以下は、友人が「秋山繁治の教育実践について」ネット上でAIに質問した結果です。 インターネット上には、生物学や教育に関する論文、助成金事業の報告書、雑誌原稿などが公開されているため、それらのデータを収集し、これまでの科学教育の取り組みを整理・要約したものだと理解しています。今後の科学教育の改革に、少しでも役立てていただければと考え、提供させていただきました。 今年70歳を迎え、現在は現役教員とし…続きを見る
広島大学両生類研究センターでイベリアトゲイモリの実習
2月2日から4日までの3日間、広島大学両生類研究センターで、イベリアトゲイモリを対象にした研究に取り組んでいる中学生5人が大学院生の指導で実習に取り組みました。1日目は、大学内内施設の見学、ホルモン注射、2日目は採卵、人工授精、受精卵からの発生の観察、卵へのマイクロピペットを使ってのインジェクション、3日目は、正常発生する胚の観察を体験しました。研究に必要な知識と技術を学ぶことができました。本校で…続きを見る
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2月1日、昨日に続き、県立大分上野丘高等学校生物部の生徒と合同で、オオイタサンショウウオが繁殖する池で、産卵場所と各場所での卵嚢数を記録しました。合計で確認した卵嚢は17対で、成熟雄がオオイタサンショウウオが2個体、他にヤゴやミズカマキリなどの水生昆虫も確認できました。 この池では、数年前からアメリカザリガニの繁殖により一時的にオオイタサンショウウオの個体数が激減しましたが、駆除を進めた結果、今回…続きを見る
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トリカブトは「悪」であると簡単に決めていいのか
トリカブト(鳥兜)は、キンポウゲ科トリカブト属の多年草で、日本の山地の林縁、沢沿い、湿った草地に分布してます。美しい花を咲かせる一方、植物界でも最強クラスの毒性をもつことで知られています。 名前の由来は、花の形が、昔の武将がかぶった「鳥兜(とりかぶと)」に似ていることからです。草丈は50~150cmほどで、葉は手のひら状に深く裂け、花は紫~青紫(種により白や黄も)、上側の大きな萼片があることが特…続きを見る
化学グラコン・審査委員長賞「2つの能力を野生酵母菌に求めて」
パソコン内のファイルを整理するためにあれこれと見返していたところ、『高校化学グランドコンテスト ドキュメンタリー 高校生・化学宣言 part 6』という本に掲載するために、生徒が当時書いた原稿が見つかりました。そこで今回、内容に大きく手を加えることはせず、簡単な校正を行ったうえで公開することにしました。 なお、ここに示す文章は、生徒自身が研究の歩みを振り返って書いた原稿です。そのため、書籍に掲載さ…続きを見る
2027年度共学化する女子校が10年前にSSH指定で何を目指していたか。
清心女子高等学校を9年前に退職しました。今改めて東京の新たな学校で2024年度からSSH採択され、今度は、学校内に生徒の科学研究の場所を「研究所」という形で提供する試みを実践しています。 2006年度、文部科学省よりSSH指定を受けた女子校である清心女子高等学校において、申請案の作成から携わり、採択後の2006年度から2016年度までの10年間、SSH主任および生命科学コース主任として、教育プロ…続きを見る
2025年度の中谷財団「科学教育振興助成)」の取り組み
中谷財団 科学教育振興助成は、小・中・高等学校等を対象に、児童・生徒の科学に対する興味・関心を高め、論理的思考力・創造性を育む教育活動を支援する助成制度です。 助成は「個別校助成」「複数校連携助成」「教員支援助成」など複数の領域があり、各学校の取組に対して助成金や支援が提供されます。 2025年度も全国の学校が採択され、成果発表会が2025年12月20日21日に開催されました。発表会では全国の小…続きを見る
2023年度・2024年度の中谷財団「科学教育振興助成)」の取り組み
山脇有尾類研究所は2023年9月に開所しましたが、研究所の運営に、2023年度から継続して教育研究助成を公益財団法人中谷財団から研究助成を受けています。 2023年・2024年は、研究題目は「オープン・ラボを起点とした女子生徒の生命科学分野の先端研究を支援する教育ネットワークの構築」で、教育プログラムを企画・運営してきました。 2023年度・2024年度の2年間の取り組みの独自性及び新規性を整理…続きを見る
山脇有尾類研究所内での研究成果の発表会
4月に入学した中学校1年生および高校1年生が、毎日のように有尾研に通い、飼育や観察に取り組んできました。そうした活動の中で、徐々に研究の方向性が見えてきたことから、情報を共有する目的で発表会を計画しました。 中学校1年生は、サンショウウオの繁殖地となることも視野に入れたビオトープ造成に関わる研究を発表しました。高校1年生は、ビオトープに放流しているオオイタサンショウウオについて、飼育下における幼…続きを見る

ReserchMapの内容を更新

2025年12月25日

ReserchMapの内容を更新
ReseachMapの所属が「南九州大学」のままだったので、「山脇有尾類研究所」に変更しました。 公開されているプロフィールも校正しました。 高校教育の現場において約30年以上にわたり、サンショウウオやイモリなどの有尾両生類を研究対象とした生物学研究と教材開発を継続してきた。これらの研究成果を基盤として、高校生による科学研究を学会発表や JSEC(高校生科学技術チャレンジ)、学生科学賞等へと発展…続きを見る

おわりに

2025年12月18日

おわりに
問いはこれからも続く 全9回にわたる回想録を書き終えたいま、私の中に残っているのは、達成感よりも、静かな確認のような感覚です。 ――自分は、問いから逃げずに歩いてきただろうか。 その問いに対して、「少なくとも背を向け続けてはいなかった」とは言える気がしています。 教育者として、何を残せたのか。 この問いに、明確な答えはありません。 知識や制度、肩書きは、時間とともに更新され、忘れられていきます。…続きを見る
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